第44回シェイクスピア学会

日時:2005年10月9日(日)/10日(月・祝日)
会場:日本女子大学 目白キャンパス (東京都文京区目白台)

―10月9日(日)―

開会式 13:00~

成瀬記念講堂

開会の辞 日本シェイクスピア協会会長 楠 明子
挨拶 日本女子大学文学部長 森田 安一
臨時総会
フォーラム

研究発表 14:00~17:00

第1室(百年館低層棟301講義室)

司会: 今西 雅章 (関西外国語大学教授)
1. 高木 範子 (神戸女学院大学大学院博士後期課程)
19世紀シェイクスピア絵画に見る男装のヒロイン ―ジェンダーと生物学的性差の観点から
2. 金山 愛子 (敬和学園大学助教授)
鏡のイメージで読む『十二夜』―エコーとナルキッソス達
司会: 小澤 博 (関西学院大学教授)
3. 小林 潤司 (鹿児島国際大学助教授)
パラス誕生―『ゴーボダック』の黙劇と助言の作法
4. 高田 茂樹 (金沢大学教授)
ルーシオウの悪ふざけ―『尺には尺を』における裁きと認識

第2室(百年館低層棟302講義室)

司会: 齋藤 衞 (大阪大学名誉教授)
1. 李 春美 (プール学院大学助教授)
ジョン王をめぐる二つの劇・反乱のテーマを考える
2. 村井 和彦 (九州大学教授)
祈りのドラマツルギー―『リチャード三世』における宗教と政治
司会: 佐藤 達郎 (日本女子大学助教授)
3. 本多 まりえ (早稲田大学大学院博士後期課程)
The Tragedy of Hoffman とエリザベス朝末期の王位継承問題
4. 石橋敬太郎 (岩手県立大学盛岡短期大学部助教授)
Perkin Warbeckにおける詩の真実

第3室(百年館低層棟206講義室)

司会: 中村 裕英 (広島大学教授)
1. 撫原 華子 (お茶の水女子大学大学院博士後期課程)
ある未亡人の変容―王政復古期のWebster改作劇とエロティックな描写
2. 末廣 幹 (専修大学教授)
〈不在〉を読む―The Island Princessにおける東インド表象
司会: 大場 建治 (明治学院大学名誉教授)
3. 内丸 公平 (東京大学大学院博士課程)
『ローマの俳優』における範例的寓意表現―劇中劇の破綻は何を表象するか
4. 郷 健治 (帝京大学助教授)
英国国教会Homiliesと『テンペスト』

第4室(百年館低層棟207講義室)

司会: 篠崎 実 (千葉大学助教授)
1. 米谷 郁子 (埼玉工業大学専任講師)
女王をもてなす―宮廷劇としての『恋の骨折り損』
2. 清水 徹郎 (お茶の水女子大学助教授)
“What see’st thou in the ground?” ―裸体と風景、あるいはエピリアの読者について

―10月10日(月・祝日)―

パネル・ディスカッション 10:00~12:30

成瀬記念講堂

司会: 加藤 行夫 (筑波大学教授)
「日本におけるシェイクスピアの翻訳と受容」
パネリスト: Daniel Gallimore (日本女子大学専任講師)
河合 祥一郎 (東京大学助教授)
喜志 哲雄 (京都大学名誉教授)
松岡 和子 (翻訳家、演劇評論家)

パネル・ディスカッション指針

わが国で最初にシェイクスピア劇が翻訳されてすでに120余年、明治から大正を通過した坪内訳、昭和の小田島訳、平成に完結を見る松岡訳といった全訳をはじめ、個別作品の翻訳のかずかずは優に200を超え、いまなお絶えることなく刊行され続けている。
 かくも常に新訳が試みられてきたのは、時代がそれを要求しているからだろう。翻訳は、もはや言葉遣いや文体の手直しといったレベルに留まるものではなく、広く文化やイデオロギーの変遷とともに作品そのものの新たな解釈を迫る。翻訳すること(translation)は、変容させること (transformation)。シェイクスピアの作品を翻訳するのではない、翻訳によってシェイクスピアの作品が創造されるのだ。
 この大きなテーマについて、理論と実践の両面から豊かに語ることのできる格好のメンバーに登場願えることになった。坪内逍遙や福田恆存の翻訳に関して貴重な研究を重ねるダニエル・ガリモア氏、『ハムレット』の新解釈で世を驚かせ、次々と新訳を掲げる河合祥一郎氏、世界を舞台に、近年は Shakespeare in Japanを上梓した喜志哲雄氏、蜷川シェイクスピアを支えつつ、全訳の偉業達成目前の松岡和子氏と、その多彩(多才)な活躍は限られたスペースでは紹介し尽くせない。
 この錚々たるパネリストを揃えたことで司会の責務は大半終えており、あとは沈黙、せめて議論の道筋を狭めずに、それぞれの自由闊達な語りに任せたい。シェイクスピアの翻訳はいかになされてきたか。翻訳はどうあるべきか。出版物としての翻訳は上演台本と同じなのか、違うのか。実際の舞台から発見される新たな訳、あるいは、翻訳するなかで発見されるシェイクスピアの新たな読み──。 

(文責・加藤 行夫)

セミナー 13:30~16:30

セミナー1(百年館低層棟206講義室)

殉教史とエリザベス朝演劇
コーディネイター: 井出 新 (フェリス女学院大学教授)
メンバー: 森祐 希子 (東京農工大学助教授)
山田 雄三 (大阪大学助教授)
ゲスト: 小野 功生 (フェリス女学院大学教授)
コメンテーター: 玉泉 八州男 (帝京大学教授)

セミナー2(百年館低層棟301講義室)

書誌学・本文研究の現在
コーディネイター: 英 知明 (慶應義塾大学教授)
メンバー: 池田 早苗 (慶應義塾大学大学院博士後期課程研究生)
住本 規子 (明星大学教授)
長瀬 真理子 (九州大学大学院博士後期課程)

セミナー3(百年館低層棟207講義室)

『テンペスト』を読む
コーディネイター: 大島 久雄 (九州大学助教授)
メンバー: 勝山 貴之 (同志社大学教授)
高森 暁子 (筑紫女学園大学専任講師)
古屋 靖二 (西南学院大学教授)
松田 幸子 (筑波大学大学院博士課程)
道行 千枝 (福岡女学院大学短期大学部専任講師)

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    日本シェイクスピア協会では、事業の一層の充実のために、シェイクスピア基金へのご寄附を受け付けております。ご賛同いただける場合にはご協力を賜りますようお願い申しあげます。

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    『甦るシェイクスピア』


    没後400周年を記念した本論集では、日本シェイクスピア協会に所属する俊英13名が、シェイクスピアの劇作品に真っ向から取り組んで、作品解釈のさらなる可能性を追求する。協会設立55周年記念論集。

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    『シェイクスピアと演劇文化』


    日本シェイクスピア協会の錚々たる研究者12名が刺激的な論を展開。多彩なアプローチで鋭く切り込み、シェイクスピアとイギリス・ルネサンス演劇の多面性に迫る。死後400年近く経ちながら、いまだに色褪せない魅力をもつシェイクスピアと彼を取り巻く世界を鮮やかに分析。1961年に発足し、常に日本のシェイクスピア研究を牽引してきた協会の創立50周年記念にふさわしい、切れ味鋭い記念論集。

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